2026年10月から、扶養内パートの働き方が変わりました|週16時間・アルバイトを選んだ理由

働き方を考える40代のパート女性 家計管理

2026年10月から、社会保険の加入基準が変わります。

ニュースでは「106万円の壁がなくなる」と言われていますが、扶養内で働いている私にとっては、もっと生々しい話でした。10月から働き方そのものを決め直すことになったからです。

制度の解説はあちこちにありますが、ここでは「実際に職場で何を言われて、何を選んだのか」を書きます。

「旦那さんとも話し合って、決めておいてね」

面談の前に、店長からそう言われました。

説明会があって会社が決める、という話ではありませんでした。どう働くかは自分で決めてきてほしい、という意味です。

正直に言うと、最初に思ったのは「面倒だな」でした。今の働き方に不満はなかったので、なぜ決め直さないといけないんだろう、と。

でもこの一言のおかげで、面談の前に夫と話す時間が取れました。当日その場で「どうしますか」と聞かれていたら、たぶん答えられていません。結果的には親切な段取りだったと思います。

これまでは、月8.8万円との綱引きだった

あと少しで満杯になる貯金の瓶

私の勤務先は大企業なので、社会保険の加入基準はもともと適用されていました。ラインは月88,000円。これを継続的に超えると、扶養から外れて社会保険に入ることになります。

うちの職場は「週◯日」という決め方ではなく、ひと月あたりの休みの日数でシフトを組む形でした。その中で、88,000円を超えないように各自で調整する。そういうやり方です。

今年の実績を並べると、こうでした。

月給与8.8万円まで
1月84,200円+3,800円
2月83,800円+4,200円
3月84,000円+4,000円
4月83,800円+4,200円
5月83,900円+4,100円
6月89,000円−1,000円(超過)
7月87,500円+500円
8月87,700円+2,300円

※100円単位で四捨五入しています。

6月は超えました。7月は残り500円です。500円といえば、1時間働けば終わる金額です。

1か月超えただけで即加入になるわけではなく、「継続的に超える見込みかどうか」で判断されます。ただ、6月・7月・8月と3か月続けて87,000円台以上が並ぶと、さすがに落ち着きません。

シフト表が出た日に、まず自分の時間数を電卓で叩く。あの感じ、扶養内で働いている人なら分かってもらえると思います。働きたくないわけではなく、働きすぎないように気をつけるという、少し不思議な緊張感です。

日々どう管理していたかは、ギリギリを攻めないのが正解?ストレスフリーな扶養内パートに書きました。余白を持たせる考え方は、今回のルール変更後も変わりません。

扶養を抜ける選択肢は、あるようでなかった

玄関に置かれたエプロンと家の鍵

面談で一番知りたかったのは、「扶養を抜けたらどうなるのか」でした。

返ってきた答えは、はっきりしていました。扶養を抜けても、勤務時間は増やしてもらえない。

これで話は終わりです。時間が同じまま社会保険料だけが引かれるので、手取りは減ります。損か得かを比べたというより、選べる道が1本しかなかったというのが正確です。

そして今回、職場のパートさんは全員が扶養内を選んだそうです。誰も抜けませんでした。同じ説明を受ければ、同じ結論になります。

もしこれから同じ面談を受ける人がいたら、「扶養を抜けるべきか」を悩む前に、ひとつだけ先に聞いてみてください。

扶養を抜けたら、その分シフトを増やしてもらえますか?

ここが分かれ目です。増やしてもらえるなら、抜けて働く計算に意味が出てきます。増やしてもらえないなら、その計算自体が要りません。

制度の議論では「働き控えをなくす」と言われますが、時間を増やす枠が職場にあるかどうかは、また別の話です。この手の「制度は変わるのに、こちらの選択肢は増えない」感覚については、キャリアを捨て子を育てた20年。第3号被保険者廃止のニュースに思う「報われなさ」にも書きました。

パートからアルバイトへ。なくなるもの、残るもの

棚に置かれた砂時計とコイン

私が選んだのは、週4日×4時間=週16時間で、扶養内のまま続けるという形です。

このとき、雇用形態がパートからアルバイトに変わりました。呼び方が変わるだけかと思っていたら、中身も変わります。

項目10月から
雇用形態パート → アルバイト
休日・深夜などの割増手当✕ なくなる
通勤手当○ 残る
有給休暇○ 残る
雇用保険✕ 外れる

雇用保険は、週20時間未満ではそもそも加入できません。扶養内で続けると決めた時点でセットでついてくる結果です。失業給付も、教育訓練給付も使えなくなります。

聞いたときの正直な気持ちは、「まぁ、しょうがないかな」でした。

強がりではありません。40代で、これから扶養内で働き続けるつもりの自分が、失業給付を受け取る場面が具体的に思い浮かばなかったからです。ただ、もし「いつか資格を取って働き方を変えたい」と思っている人なら、ここは一度立ち止まる価値があります。教育訓練給付は、そのときに効いてくる制度です。

手当の扱いは会社によって違います。「呼び方が変わるだけ」と受け取らずに、何が残って何がなくなるのか、一覧にして確認してください。私は表にして初めて、割増手当がなくなることに気づきました。

10月から、見る数字が2つに変わる

これまでは月88,000円という1本のラインだけを見ていました。10月からは2つになります。

見る数字上限理由
① 週の労働時間週20時間未満社会保険の加入基準
② 年間の全収入130万円未満健康保険の扶養判定

週16時間なので、①は4時間の余裕があります。②は月に均すと約108,300円です。

ちなみに、なぜ月88,000円の条件がなくなるのか気になって調べてみました。理由は最低賃金が上がったからでした。全国どこでも時給が1,016円を超えたので、週20時間働けば自動的に月88,000円を超えてしまう。それなら賃金の条件を置く意味がない、という整理だそうです。

私が毎月ヒヤヒヤしていたラインは、もう役目を終えていたわけです。縛りが外れる分、実質の上限は月10万円台まで広がります。あれだけ焦った6月の89,000円も、新ルールでは問題になりません。

ただし、上限が上がっても手取りが増えるとは限りません。割増手当がなくなるからです。

②はパート給与だけでなく、ブログやメルカリの収入も合算される点に注意が必要です。私の場合はまだ金額が小さいので当面は関係しませんが、増えてきたら見る必要が出てきます。

※社会保険の適用条件は勤務先の規模や契約内容によって異なります。詳しい要件は、勤務先か年金事務所で確認してください。

正直に言うと、不安なことがあります

夕方の窓辺で考えごとをする女性

決まったことをきれいにまとめて終わりたくないので、不安も書いておきます。

ひとつめは、週4日という区切りです。うちの職場は休みが不定期で、これまでは月単位で調整していました。週で区切られると、月をまたぐ週や連休のある週がどうなるのか、まだ感覚がつかめていません。

ふたつめは、シフトを組む人の負担です。全員が「週◯時間まで」という枠を持つことになります。人数分のパズルです。私は組む側ではありませんが、あれは相当大変だろうな、と思っています。

みっつめは、有給です。制度としては残ると言われました。でも、残ることと、これまで通り取れることは別の話です。週16時間の枠の中で、休んだ人の穴をどう埋めるのか。ここは実際に運用が始まってみないと分かりません。

制度が決まっても、現場が回るかどうかは別問題です。10月以降にどうなったかは、毎月の家計簿記事の中で正直に書いていくつもりです。

「時給が上がったら、結局超えるのでは?」

賃上げがあるので、私の時給は10月に確定します。ここを心配する人は多いと思います。

新しいルールでは、時給が上がっても、それだけで扶養から外れることはありません。見るのは時間(週20時間未満)と、年間の合計(130万円未満)だからです。同じ時間で収入が増えるのは、むしろありがたい話です。

月ごとの給与額に一喜一憂する必要は、10月からはなくなります。かわりに私が数えるのは、シフト表が出た日の今週何時間かです。

ここはのんびり構えるつもりはありません。そのまま2か月続いてしまえば、社会保険に加入することになるからです。気づいたときには遅い、というのが一番こわい。だからシフト表が出たら、その場で数えます。

まとめ

2026年10月の変更で、私が実際にやったことは4つでした。

  • 面談の前に、夫と話して方針を決めておいた(当日その場では決められない)
  • 「抜けるべきか」ではなく「抜けたら時間を増やしてもらえるか」を先に聞いた
  • 雇用形態が変わって何が残り、何がなくなるのかを表にして確認した
  • 数える対象を「今月の給与額」から「今週の労働時間」に変えた(シフト表が出たらその場で数える)

制度が変わるとき、ニュースが教えてくれるのは全体像だけです。自分の家計にどう効くかは職場で聞いてみないと分からず、聞いてみたら、選択肢は思っていたより少なかった。それが今回いちばん腑に落ちた部分でした。

※本記事の情報は2026年9月現在のものです。社会保険・扶養の要件は勤務先の規模や契約内容によって異なりますので、必ず勤務先または年金事務所でご確認ください。

あわせて読みたい

住民税がかからなくなりました|非課税ラインが93万円から103万円に上がった話
扶養の壁は気にしても、住民税の壁(給与収入93万円)は守りようがなかった扶養内パート主婦。税制改正でラインが103万円に上がり、働き方を変えずに住民税非課税に。変わったこと・注意点・調べ方を実体験で書きます。
わが家の家計管理ルール7選|40代主婦が「家計CEO」として決めたマイルール
完璧な節約より、自分だけのルールが大事。40代主婦が実践する家計管理ルール7つを紹介。浪費も正直に記録する、好きな人にはケチらない……ゆるくて続く家計管理のコツです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました