レジに立って10年、「お客さんの行動」がよく見えるようになりました
スーパーのレジは、1日に何百人と向き合う場所です。
ニコニコしながら「ありがとうございます」と言っていますが、頭の中では毎回いろんなことを思っています。「この人、気遣いできる人だな」とか、「これはしんどいな」とか。
悪口を書きたいわけではありません。ただ、知らないままでいるより、知ってもらえた方がお互い気持ちいいこともあると思っています。
そしてパートを始めてから気づいたのが、「これ、パートになる前の自分もやってたやつだ」という行動が意外と多かったこと。悪気がなくても、知らなかっただけで。
「この人、わかってる」と感じる瞬間

小銭・ポイントカードを先に準備している
レジに来る前から財布を開いて、もう小銭を手に持っている方がいます。
後ろに列ができているときでも流れがスムーズになります。「すみません少々お待ちを……」という気まずさもありません。
さらに、スキャンしている間にポイントカードをさっと出してくれる方もいます。会計が終わってから「あ、カード持ってた」と探し始めると、そこでまた時間がかかります。スキャン中に出してくれると、流れが止まらない。これもじわっと助かります。
カゴの中の置き方
バーコードが見える向き、重いものが下、商品が整然と並んでいる。
スキャンが早くなる=レジが速い=後ろの人も助かる。全員にメリットがある行動ですが、やってくれている人とそうじゃない人で体感がかなり違います。
ペットボトルの下に薄い豆腐が埋まっているのを発見したとき……そっと取り出しながら祈っています。
急かさないでいてくれる
夕方の混雑タイム、後ろに列ができている状態で焦りながらレジを打っているとき、ニコッとしてくれている方が本当にありがたいです。
言葉じゃなくていい。待っていてくれるだけでいい。
焦りって、相手に伝染するんですよね。逆も然り。
「ありがとう」をひと言言ってくれる
会計が終わったあとに、「ありがとう」とひと言かけてくれる方がいます。
これだけで、その後のレジが少し楽になります。スーパーのレジって、「金額を言う→袋に入れる→終わる」の繰り返しで、気を抜くと機械みたいになってくるんです。そこにひと言が入ると、「ちゃんと人として接してもらえている」という気持ちになります。
子どもが騒いでも、サッと対応してくれる親御さん
子どもって急に走り出したり、大声を出したりします。仕方ないんです、そういうもの。
親御さんが「ごめんなさいね」とさっと対応してくれると、こちらは全然気になりません。むしろ「お疲れ様です……!」と心の中でエールを送っています。
私も子どもが小さかった頃、スーパーで泣かせてしまって申し訳ない気持ちになったことがあります。必死に対応しているお母さんには「大丈夫ですよ」と心から伝えたい気持ちになります。
「今日もか……」と思う行動(正直に書きます)

閉店間際に来てゆっくり選ぶ
閉店アナウンスが流れた直後に入ってきて、お惣菜コーナーをゆっくり物色している方がいます。
閉店後には片付け・在庫整理・清掃があります。定時に終わることなんてほぼないですが、ギリギリに来られるとその後が全部押していきます。「いらっしゃいませ」は言います。ちゃんと言います。
スマホを見ながらレジに来る
通話しながら、またはSNSを見ながら来て、金額を伝えても反応がありません。
「〇〇円になります」
「……」
「〇〇円になります」
「え?ちょっと待って(スマホに向かって)」
「全然大丈夫ですよ〜」という顔でいますが、後ろに列があるときは正直しんどいです。
値引きシールを貼り始めたときの「争奪戦」
お惣菜の値引き作業をしていると、買い物中のお客さんがすぐに気づきます。
困るのが、カゴにすでに入れていた値引き前の商品を、こっそり値引き済みのものと交換してしまう方です。そうすると値引きシールが貼られていない商品が棚に残って、値引きもれが発生してしまいます。
「これもお願い」と声をかけてくださるのはいいのですが、まだ指示されていない商品を「キープ」しながら待っている方もいて……。作業しながらちょっとドキドキします。
冷蔵品を常温の棚に戻している
これは正直、かなり困ります。
お肉やお惣菜などの冷蔵品が、常温の棚にそっと戻されていることがあります。「いつからここにあるんだろう」と思いながら、その商品の行き先を考えると気が重くなります。
鮮度管理は食品の安全にかかわることなので、カゴに入れてやっぱり要らなくなったときは、近くの店員に声をかけてもらえると本当に助かります。
「ない」と言ってまだ探してるポイントカード
「ポイントカードはお持ちですか?」と聞くと、「あ、ちょっと待って」と探し始める方がいます。
それはいいんです。でも「ない、大丈夫です」と言ったあと、まだ探し続けている方がいて……これがちょっとハラハラします。
実はポイントの後付けができないんです。会計が終わってしまったら、「あった!」となっても対応できません。レジを打ちながら心の中で「もう探さないで、あきらめて……!」と念じています(笑)。悪気がないのはわかっているので、顔には出しません。
カゴをドンと置いて無言、または「見下してる」空気が出ている
これが一番書きづらいです。
カゴをレジ台にドンと置いて、腕を組んで無言で立っている方がいます。怒ってる? 疲れてる? それとも素? わからないから、こちらも恐る恐る「いらっしゃいませ」を言います。返ってこないと、そのまま無言でレジ打ちの時間が流れます。
さらにしんどいのが、態度に出ている方です。
指でくるっと「早くして」のジェスチャー。商品を投げるように置く。ため息をつきながらこっちを見る。
パートだから何をされてもいい、ということはありません。「ありがとうございました」と頭を下げながら、心の中でそう思っています。そして「絶対こういう人間にはなるまい」と強く思える瞬間でもあります。
私もパートになる前、全部やっていました

ここまで書いておいてなんですが、告白があります。
- スマホ見ながらレジ行ったことある
- カゴを「えいや」って置いてた
- 閉店間際に駆け込んだことある
- 会計終わって「ありがとう」なんて言ったことなかった
全部やっていました。悪気は一切なかったです。ただ、知らなかった。
知ってしまえば、変えられます。それだけのことだと思っています。
毎日気づいた、「たった一言」の重さ

毎日何百人と接していて、じわじわ実感していることがあります。
言葉ひとつで、空気が変わるということです。
「ありがとう」のひと言で、疲れが半分になります。逆に、無言・無視・ため息ひとつで、その後の数件、気持ちがずっと引きずられてしまうことがあります。
自分が客のとき、ついつい「早く済ませたい」モードになることってありますよね。でも今は少し考えるようになりました。
「この人も今日何時間も立ってるんだろうな」と。
それだけで、行動がちょっと変わる気がするから。
スーパー店員視点でこんな記事も書いています。
→ スーパー店員歴10年の本音|自分のカゴに入れないもの5つ
※本記事の情報は2026年5月現在のものです。


コメント