【結論】制度は神。でも「入学時の現金」がないと詰むのが現実
「多子世帯の大学無償化」というニュースを聞いて、ホッと胸をなでおろした親御さんは多いはず。わが家もその一人です。
正直、この制度がなければ今の生活は成り立っていません。
それくらい助かっているのは事実です。
でも、これから大学進学を控えるお子さんがいる親御さんに、声を大にして、いや、メガホンを持って伝えたいことがあります。
「大学無償化=入学時にお金がいらない」ではありません。
多子世帯の大学無償化(授業料減免・給付型奨学金)は、確かに家計を大きく助ける制度です。でも「入学費用がゼロになる」という意味ではありません。わが家が実際に直面した現実は、「入学前に90万円が消えた」というものでした。
無償化と聞くと、最初から支払額が安くなるイメージを持ちますが、現実は違いました。
わが家の場合、「最初にドカンと全額自腹で払って、半年後にやっと返ってくる」という過酷な立て替えパターン。
今回は、制度のキラキラした部分ではなく、実際に私たちが直面した「90万円立て替えのリアル」を赤裸々にお話しします。
多子世帯で大学無償化を利用しながら入学費用の準備に悩んでいる方に、少しでも参考になれば幸いです。
わが家の進学事情:県外私立・一人暮らしという選択

わが家の上の子は、現在県外の私立大学に通っています。
地元には希望する学科がなかったこと、そして本人たっての希望で一人暮らしをスタートさせました。
親として出した条件は、シンプルですがシビアなものです。
- 学資保険: 生まれた時からかけていたもの。
- 返還不要の奨学金: 制度をフル活用。
- 返済が必要な奨学金+本人のアルバイト: 足りない分は自分で背負う。
「全部親が出してあげる」という甘い顔はせず、本人にも現実の重みをしっかり背負ってもらう形をとりました。
これがわが家の教育方針であり、限界でもありました。
多子世帯の大学無償化(給付型奨学金・授業料減免)とは?

ここで、わが家が利用している制度をざっくりおさらいしておきます。
いわゆる「多子世帯無償化(高等教育の修学支援新制度)」です。
- 対象: 子どもを3人以上扶養している世帯(所得制限なし枠が拡大)。
- 申請: 日本学生支援機構(JASSO)を通じて行う。
- 内容: 入学金と授業料が、上限額まで免除(または給付)される。
私立大学の場合、上限額はだいたいこれくらいです。
- 入学金: 最大 約26万円
- 授業料(年額): 最大 約70万円
「全額無料」ではなく、あくまで「上限付きの免除」であることは要注意ポイントです。
私立では足が出ます。
また、多子世帯で大学無償化を利用するには「申請」が必要で、手続きが受理されてはじめて制度が動き出します。「対象世帯だから自動的に安くなる」というわけではない点も覚えておいてください。
衝撃の落とし穴:入学前に「90万円」が消えた

一番しんどかったのは、合格が決まってから入学するまでのスピード感と、その時に請求された金額です。
その額、約90万円。
入学金と前期授業料を合わせた金額です。「無償化対象なんだから、最初から引いておいてよ!」という願いも虚しく、大学側からは「まずは全額振り込んでください」という非情な案内が届きました。
悩んでいる暇なんてありません。
期限までに振り込まなければ、せっかくの合格が取り消される。
正直、振り込みボタンを押す指が震えました。
制度の申請が受理され、実際に無償化分(約60万円)がわが家の口座に返金されたのは、入学から約半年後の9月下旬。
(※後期の35万円は2026年3月に返金されました。)
それまでの間、わが家の家計からは90万円が完全に「消えていた」状態です。
手元に現金がなかったら、その時点で詰んでいました。
2年目以降はどうなる?
記事執筆時点(2026年3月)での情報をお伝えします。
2年目以降は、最初から無償化分が差し引かれた額で請求される大学が増えてきているようです。ただし「初年度の入学時だけは現金が必要」という運用は、制度開始からの経緯もあり、大学によって対応が異なります。
わが家の実態については、2年目の状況が確認できた段階で追記予定です。
在学中または進学を控えているご家庭は、必ず在籍(予定)の大学に「無償化適用後の請求タイミング」を直接確認されることをおすすめします。
「借りるお金」と「稼ぐお金」で回す日々
現在、なんとか大学生活を継続できていますが、決して余裕があるわけではありません。
学資保険の残りを切り崩し、奨学金を入れ、足りない分は本人が必死にアルバイトで稼いでいます。
卒業後に残る「返済が必要な奨学金」をどうするか。
そこは本人の頑張りも見つつ、親子でこれからも話し合っていく予定です。
綺麗事ではなく、これが多子世帯の大学進学の裏側です。
まとめ:無償化は万能じゃない。「別枠の現金」を死守せよ

多子世帯無償化は、間違いなく神制度です。でも、万能ではありません。
- 全額無料ではない(上限がある)
- 勝手に安くならない(複雑な申請が必要)
- 何より「立て替え」の現金が必要になる
「無償化だから貯金がなくても大丈夫」なんて思っていたら、入学手続きの段階でパニックになります。
大学進学を考えているなら、制度をあてにするのはもちろん大事ですが、それとは「別枠」で入学時の現金(100万円弱)を死守しておくべきです。
少なくともわが家は、90万円という大金を先に用意できなかったら、このマラソンから脱落していました。
これが、制度の影に隠れた「大学入学のリアル」です。
※この記事は2026年3月現在の情報をもとに作成しています。制度の詳細や適用条件は変わる場合がありますので、最新情報は日本学生支援機構(JASSO)の公式サイトでご確認ください。
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