「奨学金の返済、親がしてあげるの?」
スーパーのパート仲間と休憩中によくなる話題です。「当然、本人でしょ」という声も、「かわいそうで全部出してあげた」という声も両方ある。家庭によって、考え方はまったく違います。
我が家にも、大学生の上の子に奨学金があります。借入総額は約400万円。
誰が返すか——今も、答えは出ていません。
我が家の奨学金、実際いくら借りているのか

まず数字から正直にお伝えします。
- 入学時一括:20万円
- 月額:8万円 × 48ヶ月(4年間)
- 借入総額:約404万円
「学資保険があるから大丈夫」と思っていた時期もありました。でも県外の私立大学への進学+一人暮らしとなると、引越し費用・家具家電・敷金礼金・生活立ち上げ費用……入学前後だけでかなりの出費になります。学資保険はその初期費用にかなり削られており、400万円の借入を全額カバーできる状況ではありません。
詳細は別記事(学資保険を解約。投資×現金に切り替えた決断)でも書いていますが、「学資保険があれば安心」というのは、一人暮らしが絡むと話が変わってきます。
この数字を改めて書き出すたびに、胃が締め付けられます。でもこれが我が家のリアルです。
奨学金の返済負担、データで確認する
日本学生支援機構(JASSO)の調査では、大学生の約49%が奨学金を利用しています(2023年度)。有利子・無利子合わせた平均借入総額は約318万円(4年制大学)。
我が家の約400万円は、その平均よりやや多い水準です。
もうひとつ気になるのが、卒業後の返済負担感です。
厚生労働省・令和5年賃金構造基本統計調査によると、新卒の平均月収は約22〜24万円。そこから毎月1.5〜3万円の返済が始まります。家賃・光熱費・食費を支払いながら、毎月の返済が乗っかる。
転職したい、結婚したい、引っ越したい——人生のたびに「返済があるから」という制約がついてまわる。それが奨学金を背負うということの実態です。
夫のスタンス:「自分で選んだ道だから、自分で返す」

夫の考えは、入学前からブレていません。
「公立を早々にあきらめたんやから、さらにお金を出してやる気はない」
上の子には公立大学という選択肢もありました。でも本人が「私立大学・一人暮らし」を選んだ。だからその結果も含めて自分で引き受けるべきだ、という考えです。
正論だと思います。家計を守る立場として、当然の判断です。
スーパーで10年以上働いてきた私には、この言葉の重みが身にしみてわかります。時給で積み上げるお金の大変さを体感として知っている。「稼いだ分だけ使える」当たり前のことが、どれだけ大切かも。
私が揺れる理由:数字より先に、人生を想像してしまう
それでも、私は迷います。
新卒で社会に出た瞬間から、約200万円の返済を背負う。転職、結婚、資格取得——選択のたびに「返済があるから」が頭をよぎる生活が何年も続く。
私自身がスーパーパートとして今も働いていて、「収入が少ないと選択肢が狭まる」感覚は他人事ではありません。だからこそ、子どもに最初からその重さを背負わせることに踏み切れない自分がいます。
できることなら、少しだけ肩代わりしてあげたい。
私が家計管理を本気で始めた理由、節約や投資を勉強し始めた理由——振り返るとすべて、「もし余力ができたら助けてあげたい」というところにつながっていた気がします。
「今は決めない」という選択

卒業まで、まだ時間があります。
その間に変わること:
- 本人がどんな仕事に就くか・収入はどれくらいか
- 本人自身の「返済への覚悟」がどう育つか
- 我が家の家計・貯蓄状況がどう変化するか
今の時点でこれらが見えないまま「絶対に本人」「絶対に親」と決めるのは、我が家には早すぎます。
決めないことも、未来の選択肢を守るための決断——そう思って、今日も家計と向き合い続けています。
よくある疑問:卒業後すぐ返せなかったら?
「もし返せなくなったら?」という不安も正直あります。
JASSOの奨学金には、いざというときの制度があります:
- 返還猶予制度:年収が一定以下の場合、最長10年間の猶予が可能
- 減額返還制度:収入が少ない時期に月の返還額を1/2または1/3に減額
- 所得連動返還型:収入に応じて返還月額が変動(令和2年度以降の在学者対象)
制度を知っておくだけで、卒業後の選択肢が広がります。詳細はJASSO公式サイトで確認を。
また、教育費全体の整理はこちらの記事もどうぞ。
→ 3人育ててわかった、教育費の全体像|大学・高校・中学のリアル実録
まとめ:約400万円と向き合いながら、今日も走る

- 我が家の奨学金借入総額:約404万円
- 学資保険は一人暮らし初期費用で削られており、全額を返済に充当できる状況ではない
- 夫:「自分で選んだ進路、自分で返す」が基本スタンス
- 私:子どもの人生の選択肢を狭めたくない、という気持ちが消えない
- 結論:卒業時の現実を見て判断する——今は「保留」という決断
奨学金の返済を誰が払うかに、正解はありません。家庭の状況も、子どもの収入も、価値観もそれぞれ違うからです。
大事なのは「考えていること」。先送りではなく、材料が揃う前に結論を急がない——それが今の我が家の答えです。
同じ悩みを持つ方、一緒に考え続けましょう。
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※本記事の情報は2026年4月現在のものです。


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